冬の路上相談会
12/17の日曜日。
隅田川の土手で
路上法律相談会を開催しました。
この日はいつもの炊き出しではなく、
「共同炊事」といって
「自分たちがごはんを配食するというのは
野宿をしている方たち中心の運動として
反省すべき点が多い。
みなさんに主体的にかかわってもらうために
食事作りや準備を一緒にやっていくことにしました」
という決意表明のもと(?)
団体スタッフやボランティアや野宿している皆さんが
一緒になって食事を作る
というスタイルに変えてから
2回目でした。
お鍋や作業台や
いろいろなものを運び込むの
とっても大変そうなのですが
みなさん包丁を持って食事作りに
和気あいあい!
料理って
「おなかがすいたよ!」というみんなの気持ちが
「ごはんをたべよう!」という気持ちに
ひとつになる作業なので
自然に顔もほころびます☆
おいしそうなあんかけごはんを
ほくほくと
みなさんで作っていました
おいしそお☆
別の場所では
みんなでアルミ缶をつぶす音なども聞こえ
お祭りみたいな音がしてました
そんな中、法律相談はというと
もう1年以上相談会を行なうようになって
法律相談の知名度も上がり
看板をあげていると自然に相談にきてもらえる
ようにもなりました
相談会のちらしを配りながら
おじさんたちの間を歩くと
「相談してもしょうがないことばっかりだよ」
「相談するほどのことじゃないけどなんとかしたいもんだよな」
なんて声をかけられることが多いのです
本当は「路上生活をしている」状態自体
尋常じゃない事態です
もう、緊急事態ですよ?
相談してくださいよ☆
路上で生活しなくちゃならない状態って・・・
失業、リストラ、倒産、借金の取り立て
病気する、詐欺にあう、貯金が底をつく
離婚、家出、家庭がばらばらになる・・・
こんないろんなことが
いっこ・・・
あるいは全部いっしょくた!!!!
に起きるのです
じわじわと
そろりそろりと
見えないようにやってくることもある
突然降って湧いたように
災難のように起きることも
いずれにしても
自分の家で生活することをやめなければならない
大変な事態な訳ですから
本来は
誰かに、どこかに、とにかく相談して
せめて
屋根とお布団と食事を確保できるようなところから
生活をたてなおせるような生活を
はじめられるようにする
というのが
ごくごくあたりまえのことだし
それくらいのくらしが人びとに保障されない国って
どうなの????
なんなの????
って思うと怒り爆発なのですが
緊急事態も長く続くと
緊急性が失われるというか
当事者であるみなさんにも
あきらめに近いものが押し寄せてきて
「この生活を変える」
「あたりまえに屋根のあるところでラクに暮らす」
ということが
とてつもなく高いハードルのように
思えてくるようなのです
路上生活から屋根のある生活へもどる
入り口である生活保護制度は
「水際作戦」
といって
生活保護申請自体を役所の窓口で
せき止められるような構造にもなっていて
誰もが心地よく気軽に利用できるもの
ではぜんぜんなく
申請受理をめぐって
福祉事務所の担当者との激しい攻防を制して
いろいろなことにいちゃもんつけられながら
ねばってねばって
食い下がって
疲労困憊して
なんとか「勝ち取る!!!!」
ものになってしまっています
しかも
ここでも世の中の流行にのっとって?
運良く申請できて受給できるようになる
「勝ち組」と
申請すら受けつけてもらえないほどの
「負け組」が生まれる訳です
そもそも制度を利用するのに
利用する権利が国民全員にあるのに
なんで役所の窓口で
「勝負」
しないといけないの
人の命とくらしがかかった
最も重要な制度ですよ???
その保障がされなかったら
「死」が待っているという
ぎりぎりのところにある制度なのにですよ???
この国の人びとの税金による人びとのための制度ですよ!!
この国に住んでいる人が利用できなくてどうするの???
でも!
生活保護を受けて生活をたてなおそう!
と決意さえすれば
そして
申請につきあってくれる法律家が同行すれば
生活保護の申請がかなりスムーズなのです
まずは、その人の「決意」からなのですが
その決意さえあれば
法律家がお手伝いすることができるのです
法律家もがんばりますから!
みんなもがんばって決意してみましょう!!
と言いたい
決意するには
相談が必要な場合もあります
いろいろお話ししていて
「じゃあ申請してみるか」
と思えるようになっていただける場合もあります
迷っているときは
誰かのなんでもないひと言で
ふっと決意できることもありますから☆
これから冬も本番です
さむいです!
お家の中でだって
おこたの中でぬくぬくぬくまっていたいです
そんな寒空の中
しんどくてもつらくても野宿している方が
たくさんいらっしゃいます
みんな風邪をひかないで
あったかいものを食べたり飲んだりして
ちょっとでもあったまっていてもらいたいです
そして
今よりももっとあったまることができるところで
気持ちもカラダもラクに暮らせるように
決意も相談もしてみてほしいです
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