池袋での張り紙
ある日、東池袋から護国寺あたりまでの高架下でテント生活をされている方たちのテントに、
←こんな張り紙がされていました。
そこに住んでいらっしゃる方たちは、非常に驚かれ、支援団体の方に相談されました。
池袋は、大きな駅のある町ですが、雨風をしのげる公園などが少なく、
多くの路上生活をされている方たちは、昼間は駅の近辺をあちこち移動され、
夜はビルの前や、ビルとビルの間の路地、デパートの閉まったシャッターの前などで、
過ごしていらっしゃいます。
そんな町で、高速道路の高架下は、雨風がしのげ、自分の荷物を置いておくことができ、
テントを張って、アルミ缶や雑誌の収集などをされてなんとか安心して生活することが
できる場所です。
行政上の正式な手続きがない限りは、このような張り紙を「勝手に」行なうことはできません。
ですが、街から路上で生活されている方がたを行き場作らずに、どんどんハイジョしようとするウゴキがあります。
ホームレス。
一般的にはなじみのないコトバ。
でも、突然リストラで失業して、突然寮を追い出されて、突然行き場を失い、あちこち放浪しているうちに、貯金も底をつき、路上で生活するしかなくなる。
あるいは、夫のDVから逃れるために、友だちの家や実家など連絡先がわかるところにはいけず、子どもを連れて、あるいは一人で、大きな街の片隅に出てきて公園で寝泊まりするしかない人。
事業に失敗し、そのことを家族に言う事ができず、「仕事にいってくるから」と悲しいウソをついて、街に出て、ハローワークに通いつつ、野宿生活をする人。家族に送金するために、消費者金融からお金を借り手しまう人。それがいつのまにか、莫大な金額にふくれあがって、業者から逃げなければならなくなる人。
病気になり、仕事ができなくなり、収入が絶たれ、アパートを出ざるをえなくなり公園や高速道路の下で暮らさざるを得ない人。
そんな人たちが、この豊かでよその国の戦争のためには何十億円も援助してしまうようなニッポンには、たくさんいらっしゃり、行政もそういった人たちのことをきちんと受け止めようとはしません。
怠けてるだけでしょ。まだ働けるんだかから、働きなさい。
(→ごく普通の会社員でもリストラされ、次の就職先に困るほどの世の中なのに)
困るほどの
どうせ、野宿生活がいいんでしょ。
寮(一時的に入れる施設)で、問題おこしたでしょ。
病院から勝手に抜け出したでしょ。
そんな冷たいタイドを何度も受けてきた人たちです。
ワタシタチだって、いつ職を失うかもしれないし、家の家賃が払えなくなって、貯金が底をついて、病気になって、働けなくなってしまうか、わからないのです。
ホームレス問題は、実はそんな身近なモンダイなのです。
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